サラダの葉片をフォークに刺し、頬張るエイト。
「僕ねえ。思ったんだ」
にこにこと無邪気な笑みで彼女は語る。

「何をでがすか?」
「なんかもう、サラシ、面倒くさいなあ」
「ぶふっ!!?」

爽やかな朝食の時間が一瞬で真逆に塗り変えられる。

「ぐあっ、がはっ、ヤベ、喉に…変な所にドレッシングっっ」
涙を流して、ククールは激しく噎せた。酢のきいたドレッシングが余程しみたらしい。
ゼシカも「きゃあ!スカートにジュースが!!」と柑橘系の香りと共に、騒ぎ立ち上がった。

気管に侵入した水に咳こみながら、ヤンガスは大層な驚き顔でエイトの方を見る。
先程の爆弾発言。一体なにを思って兄貴は?
彼女の事だ。絶対、意味、わかってない。

「あのねえ、僕、ぺったんこでしょ。だから何か巻く意味ないかなあって、多分透けても誰も見なー
!!むぐぐーー!」


食事で死人が出てはコトだ。赤面顔でヤンガスはエイトの口を塞ぎにかかった。